第一章 生活の中の「礼法」
- 圭介 田村
- Feb 25, 2025
- 3 min read
Updated: Feb 28, 2025
日本人は自分以外の人を思いやることができる人が多いといわれます。
昔から人や物を気づかう心を大切にしてきました。
けれどその心は目には見えません。心で思っているだけでは相手に伝わりません。
そこで、思いやりの心を目に見えるように形にしたのが、礼儀作法です。
人間関係をより良くするためにも、形として表す礼儀作法は、
日本人に無くてはならないものです。
まずはその代表となるあいさつから進めていきましょう。
〈あいさつ〉
日頃のあいさつは何にも増して大切と言われています。皆さんは日頃、
どのようなあいさつをしていますか?
朝起きたときや人に会ったとき「お早ようございます」、昼に人に会ったときや
どこかの家を訪ねたとき「こんにちは」、夜は「こんばんは」。
人に何かをしてもらったときは「ありがとうございます(ありがとう)」。
失敗したら言い訳(ちゃんと説明)する前に「ごめんなさい」、
夜寝る前に「おやすみなさい」。これらは毎日のあいさつの基本です。
ところで「こんにちは」の最後の「は(HA)」は、「わ(WA)」
と発音するのに、なぜ「は」なのでしょう。ここに本来のあいさつの
意味があります。もともと「こんにちは」のあいさつは漢字で書くと
「今(こん)日(にち)は」となり、「今日(こんにち=きょう)は
ごきげんいかがですか?」、または「今日(こんにち=きょう)は
良いお天気ですね」というように一言つけてあいさつするのが本来だったようです。
それが時代を経て省略されて、「今日は・・・」(こんにちは⇒実は〝きょうは〟で
終わっている)だけになっているようです。ですから、「今日は」の「は」はその
名残りである訳です。
本来、日本のあいさつとは、もともと相手の様子を気遣う、労(ねぎら)うなど、
すなわち相手を想うおもいやりを表現していることになります。みなさんも
一言付け加えるあいさつを行ってみてはいかがでしょう。心に余裕が感じられる
と思います。
また日本のあいさつに伴う特徴には、頭を下げる行為があります。
これは体の中で大切とされる頭を差し出すことで、相手に礼を尽くしているのです。
ですから頭を下げることで相手により丁寧に接することを意味します。
このあいさつと頭を下げる行動を同時にやってしまいがちですが、
本来はあいさつとお辞儀は別にして行います。基本は語(ご)先(せん)後(ご)礼(れい)
といわれるように、あいさつ(声掛け)をしてから頭を下げます*。
このあいさつとお辞儀も簡単そうでなかなかできるものではありません。
心に余裕があって、相手のことを慮おもんぱかることで整うものなのです。
(*)もちろん、あいさつが先でお辞儀が後、とならない場合もあります。
こうでなければならない、ということではなく、臨機応変に行うのが礼法です。
このようにあいさつと一言で申し上げても、奥深さがあります。ここで少なからず
「礼儀作法って面倒くさい」「堅苦しい」「お高く留まってる感じがする」と
おっしゃる方がおられます。でも相手の方がそういう心のこもったあいさつと
お辞儀をされたら、決して嫌だとは思わないのではないでしょうか。
しかも、あいさつとお辞儀はその人の「人と成り」が滲み出るものです。
一朝一夕で変わらないからこそ、基本を大切に身に付けていきましょう。
礼法を身に付けることに年齢は関係ありません。それどころかいくつに
なっても自分を磨くことができるものとして、繰り返し実践していきたい
ものです。
何よりあいさつで大切なことは、はっきりと聞こえるように声を出すこと。
そして笑顔であいさつすることです。
<<実践>>
一言付け加えたあいさつをしてみましょう。
あいさつとお辞儀を別にすることを心掛けて、できればそれを実践してみて
はいかがでしょうか。



Comments